教官のつぶやき+近況<研究、診療、教育、医局>
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留学の話し(続きPart23=Final Chapter)
(初めて読む人は、カテゴリの中の”留学の話し”をクリックしてPart 1から読んでください。)
 私の留学の話しも、そろそろ終わりにしようかと思います。最後に、もう一度、留学したい人のために、冷静にどのように行くのか、機会を得るのか、得る努力をどのようにするのが現実的か? などを、みなさんの立場で考えてみたいと思います。 
 臨床をしっかりやって、留学してアメリカなどの外国の臨床を勉強したい… アメリカの医師免許をとりたい…と考えている人は、おそらくそのようなプログラムが用意されていると思いますので、是非とも経験のある先生に相談して機会を得てください。  
 循環器内科の臨床研究でも留学している先生は結構います。心エコーの研究やカテーテル(ステントなど)研究、不整脈のアブレーション治療などの研究で留学しています。アメリカでは、医師としての診療はできませんので、検査技師のような感じで診療に携わりながらの研究ややはり動物を使用した研究となるようです。国によっては、医師として診療に携われる国もあるようですので、よく調査してから決めてください。もちろん、そのような経験を持つ先生は、いつでも紹介しますので、遠慮なく相談してください。
 私がアドバイスできるのは、基礎研究での留学です。まずは、準備として重要なことは、「何がしたいのか?」がはっきりしていることだと思います。そのためには、まずはしっかりとした臨床研修を受けて、その中で臨床での問題点・解決していない部分に自ら気付き問題提起すること。その後専門性をもった診療に携わり、さらに大学で何らかの研究に携わり、その面白さを感じ取ることです。そして、本当にやりたいと思う事を、自信を持って言えるようになり、どこどこの大学・研究所で、研究をしてみたい…と思えば、それが留学をするタイミングと考えるべきではないでしょうか? また、留学は、お金は結果として必要になるのですが、必ず給料をもらえる条件でいきましょう。無料で、(一種のボランティアで)仕事をするのは、プロとは言えず、お勧めできません。しかし、現実は厳しいのは当り前で、いくら日本で行った研究などで、色々とできるようになっていても、留学したいと思うラボの財政的な問題などで、そんなに簡単に給料はだしてくれません。そこで、日本で申請できる留学の助成金システム(グラント)を上手に利用して、少なくとも1年間くらいの給料を確保することが必要になります。そのためには、やはり研究での実績をしっかりと積んで、論文を複数執筆し、グラントをとって、さらに受け入れてくれるラボのボスに、こいつは欲しい人材だ…と思わせないといけません。…となると、どうすれば留学できますか? やはり、実績をだせる研究環境を手に入れるのが、もっとも近道となります。…というわけで、留学したいと思っている人が、漠然と臨床医としてのみ働いていると、忙しいのは私も知っていますし、それなりに充実感を感じて仕事をできることも知っていますが….残念ながら、そのままでは、留学することは非常に難しくなってしまいます。…そのために、上手に大学・大学院(医局)もしくはどこかの研究所などを利用しない手はないのです(というより、利用しないと行く事が難しくなります)。みなさんには、このことを冷静に考えていただきたいと思います。…もう一度、言っておきます「大学・大学院・医局などを自分の将来のために利用する」…のですよ!もちろん、我がままばかりは通りません(自分の事だけ考えても、組織は維持できません)ので、実際には「Win-Winの関係」を維持するのが良いと思います。
そして、自分が経験して良かったことは後輩にも勧めていただき、うまくいかなかったところは改善策も含めて後輩にアドバイスをすること。さらに、成長した面は医療の中で患者さんに還元していってください。
 大学というところは、本当に色々な選択肢があることを実感していただくためにも、一時的には所属して、臨床医としてのみ生きる以外の可能性や、臨床医としてでも、少し異なる成長や、より専門性のある勉強など、色々と考えるチャンスであると…本当に…思います。初めから、そのチャンスをみすみす捨ててしまうのは、何か、その人の可能性を放棄しているようで、私の考えとしては、もったいないなあ….と思います。
 この話しを読んでくれている、若手の先生で、まだ大学での研究を含めた生活を経験されていない先生は、年齢のことも気になるかもしれませんが、一度相談はしてください。強要はしませんので、その段階で選択できる可能性を考えながら、たとえ短期となっても大学で時間を過ごすという選択肢を、一緒に考えてみませんか。
 シリーズで書いてきた、「留学の話し」は、これで終了です。人生は1回。夢と理想ばかりでは生きていけませんが、夢のある楽しい苦労は若いうちにすべきです(年をとっても、覚悟があればできますが)。一人でも多くの人が、チャレンジする機会を持てることを願っていますし、神戸大学の循環器内科が、いつまでもそのような環境であり続けることを願っています(そのための努力をしたいと思います)。 ty
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