教官のつぶやき+近況<研究、診療、教育、医局>
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節目を考える(後期研修医もしくはそれ以降の先生へ)
「いったい、日本人は生きるということを知っているのだろうか。小学校の門をくぐってからというものは、一生懸命にこの学校時代を駆け抜けようとする。その先には生活があると思うのである。
 学校というものを離れて職業にありつくと、その職業を成し遂げてしまおうとする。その先には生活があると思うのである。そして、その先には生活がないのである。
 現在は、過去と未来との間に画した一線である。その線の上に生活がなくては、生活はどこにもないのである。」
 森鴎外『青年』

 人生には、竹のように「節目」があります。学生の時は、3〜6年おきに節目があるので、高校生の時は大学生になれば…というように数年先を視野に入れた生活をしてきたであろうし、もし満足できなくても次は…と思うことでなんとかなったと思われます。しかし、社会人になるとそうもいかない。次の節目(定年退職)までに数十年あるわけです。
 医師(特に内科医)の場合は、まずは初期研修の2年で一つの節目、そして後期研修の2〜3年でもう一つの節目といえるでしょう。問題はその後です。もし市中病院でずーっと働くという選択をした場合には、その後の節目というのが見えにくくなります。もちろん「専門医」などは一つの目標にはなるでしょうが、私の経験上は節目にはなりません。そこで重要になってくるのが、大学院などの大学での専門トレーニングではないでしょうか? 私がよく学生や研修医に言うことは、「何十年も医者をするのだから、少し異なる世界をみることは人生にとって非常に重要だと思う」というような事です。まずは、3〜4年間を大学で過ごし、自分に自信が持てる専門分野を何か一つ作ることです。そして、それが面白くてさらにstep upするために留学することは、また別の節目を持つことになるでしょう。節目というのは、区切りの役割だけでなく、さらに枝別れして選択肢を増やし、別の道を歩める可能性を増やす事になります。
 大学で過ごす時間は、本当に色々な経験ができますし、選択肢を増やすことになるでしょう。まずは、「病棟で研修医や学生を指導すること」。人を教えるということは、自分を見つめ直す機会になります。いい加減に済ませていた事を、基本に忠実に見つめ直す機会になるでしょう。「色々な人に出会えますので、人脈も広がり、人生における宝物を得ることになる」「専門家集団の中で時間を過ごすこと」「日本だけではなく、海外の学会などで発表する機会を持つ事」「理論的に、しっかりとした指導者の元で、論文を書く事」「成長すれば、また専門家の卵を指導すること」など色々な経験ができます。これを経験すれば、また市中病院で指導者としてやっていく自信もつきますし、それが面白くなります。
 まあ、こういうことは、実際に経験してみないと分からないことが多いと思います。医師になって何となく自分で独立して考えられるようになった頃に、今のままでは成長が止まっている(もしくはかなり鈍っている)ことに気付いてから、大学に帰ろうか…と動き始める人が増えている印象を持ちます。我々の時代は、4年目で大学にかえってくるのが普通でしたが、新臨床研修システムの導入以降はかなり遅れ気味になっています。あまり、歳がいってから基礎研究をする場合は、そこからの開始になり、本人もしんどいし、将来面白くなって続けたいと思ったときに少し不利になる場合もあると思います。各人の色々な夢や目標があるとは思いますが、実現するために早めに相談いただくと、良いアドバイスもできると思います。 
 来年度の大学院入学のための〆切りは、11月です。まだ、相談できていない人は、是非ホームページの連絡先(http://www.med.kobe-u.ac.jp/im1/doctor/training/trai-05.html)まで連絡してください。
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