教官のつぶやき+近況<研究、診療、教育、医局>
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先制医療
『先制医療』という言葉を聞いたことがありますか?
 K大学で教授をされていたI先生(現 先端医療振興財団理事長)が提唱された概念で、『先制医療』と「予防医学」との違いは『個別化という視点』のようです。すなわち遺伝子解析を含めた新たな分析技術・画像診断技術などを取り入れて、病気にかかる個人差の研究を推し進め、病気の予兆をつかむことでより効率よくその発症を送らせたり防止したりすることを目標にすることだそうです。
 例えば、検診でコレステロールが高いことが分かり治療薬を処方しても、全体として見ると一次予防で恩恵を受ける人は、年に1000人に5〜6人程度…というデータもある(1年でのNumber needed to treat(NNT)が170〜200となる)ので、予防の効率は悪いわけです。これをより発症確率の高い人を絞り込むことで、効率よく適切な予防医療を提供することが『先制医療』となります。予防医学の中でも、新スクリーニング法を駆使したターゲットを絞った先制攻撃による積極的発症予防という感じでしょうか。(日経新聞の記事参照)
 現状では、アルツハイマー病・2型糖尿病・骨粗鬆症・乳癌での先制医療を推進すべきとの提案があがり、その領域に予算が投入されていくようです。動脈硬化領域の研究においても、この概念がさらに導入されてくると思います。
 我々の研究グループが、現在進めている「腸から動脈硬化を予防する」という研究の中で、個人により異なる腸内細菌の種類によって、虚血性心疾患になり易さが異なるか?…という研究を進めています。これを解明して、腸内細菌を(ヘリコバクター・ピロリのように)除菌したり、変化させて心血管病を予防したいと考えています。ある種、個別化・新分析技術という意味で、先制医療のはしりとなりうるのでしょうか?それは不明です。

 11/28(木)は、午前中にチャートカンファレンスを終えて、午後から名古屋で開催された、ある財団の研究助成の贈呈式に出席させていただきました。そこで、ある大学の循環器内科の教授にお会いして、我々の研究に関して評価いただいている旨のお言葉をいただきました。大変ありがたいことです。さあ、やっとマウスのみならず人のデータが出つつあります。このデータを基盤として、さらに発展できるよう努力していきたいと思います。
 いままで、このブログで紹介していませんでしたが、当教室のH教授を研究責任者として、上記に関連した基礎・臨床研究に対して、日本循環器学会から本年より3年にわたり、計2千万円の研究助成をいただいております。この研究助成は、基礎研究を臨床応用することを目的として設立された経緯があり、我々としてはそれを達成すべく努力する義務があります。また、臨床研究に於いて関連病院の先生方にもお願いすることもあろうかと思います。その際は、どうぞご協力をお願いいたします。 
 体調や疲れと関係あるかは不明ですが、一昨日から結膜出血が出現して片目の半分が真っ赤になっています。症状はないのですが、何か気持ち悪い…感じです。本当に年齢を感じます。みなさんも、体調には十分に注意してください。 ty

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