教官のつぶやき+近況<研究、診療、教育、医局>
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日本NO(エヌオー)学会学術集会
6/30(土)は、神戸国際会議場で開催された、第12回日本NO学会学術集会に参加しました。私は、大学院の時には、このNO(Nitric oxide=一酸化窒素)の研究に取り組んでおり、その後止めてしまったので懐かしい研究領域ということになります。なぜ、私がNO研究を止めたかということは、また別の機会に書きますが、一言で言えば「NOを産生する合成酵素(NOS)の研究を、これ以上進めても、臨床での動脈硬化性疾患の予防や治療は出来ないと判断したから」です。しかし、その後も様々な領域でNOと活性酸素種の各種病態に於ける役割が解明され、診断や治療に応用しようとする研究は継続されていることが分かりました。ちなみに、循環器内科領域においては、昔からニトログリセリン製剤が狭心症治療薬や急性心不全の血管拡張薬として治療に使用されますが、この作用機序がNOと非常に類似しています。しかし、動脈硬化予防作用は報告されていませんし、心不全の長期予後を改善するようなエビデンスはありません。さらに、活性酸素をターゲットにした抗酸化薬で、虚血性心疾患の発症を減少できるとする仮説は、大規模臨床研究ではことごとく否定されています。私自身は、少なくとも循環器疾患においてはあまりhopefulな研究分野ではないという判断をしたわけです(私は、大学院卒業時にはNOの研究を継続してはいましたが、見切りをつけて現在の研究テーマを立ち上げていました)。その頃は、まだ世界で数多くのNO研究が行われていましたが、「みんなと同じ方向を向いていたらダメだ」ということを、心のどこかで感じていたのを思い出します。ty
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