教官のつぶやき+近況<研究、診療、教育、医局>
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循環器学会近畿地方会
 6/24に大阪で開催された循環器学会近畿地方会において、研修医のY先生が、研修医セッションで優秀賞を獲得されました。Y先生、おめでとうございます。
 Y先生のしっかりとした普段からの取り組みや努力が実った結果ですが、循環器内科指導医M先生やそのチームのチューベンの先生の指導も立派ですし、誇りに思います。 心より、感謝いたします。 
 良い病院、良い病棟、良い科の特徴は、やはり若手医師が成長できる環境である....ということです。
 若手の先生も、是非そういう”少ししんどい、負荷のかかる環境”を選択してください。 より成長できる結果となるでしょう。 
 あとのアドバイスは、「当事者意識を持つこと」です。 担当医であっても、主治医の気持ちで、医師であっても、本人や家族のつもりで対応できるようになれば、しっかり成長できるでしょう。 みんなで、頑張りましょう。

 次回の11月に大阪で開催される循環器学会近畿地方会は、私の師匠のK先生が会長です。 関連病院の研修医の皆さんも、是非多くの演題を出していただき、できれば研修医セッションなどで優秀賞を狙いましょう。指導医の先生がたも、しっかりご指導をお願い申し上げます。 大阪駅近くの開催です。 参加しやすいですし、是非積極的に演題登録と参加をお願いいたします。 ty
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もう一つの論文問題
 「もう一つの論文問題」というのをご存知でしょうか?(個人的には、もっと問題を指摘できますが、どのようなシステムでも問題はあって当然なので、受け入れながらやっていきましょう)
 一つ目の論文に関しての問題は、「日本発の優れた科学論文が減少し、日本の研究開発力の低下が叫ばれている」ことです。
 そして、もう一つが「論文誌の購読価格の高騰と大学予算の縮小によって、図書館を通しても参考にしたい論文も、場合によっては自分の書いた論文も読めない」という笑えない事態が起きています(神戸大学でもおなじです)。 
 世界の科学論文雑誌の市場規模は約1兆円らしいです。論文掲載時に、数十万円程度を支払うことを求められることもありますし、研究は、するのも、発表するのにもお金がかかります。(大変なのよ〜) 逆に大学などの図書館が、ある出版社との間でかわす購読契約も数百万円レベル(もっと高いの)も当たり前のようです。科学振興に各国が力を入れて、発表論文数が増えていること、主要な出版社が限られていること、どんどん雑誌が増えていること、色々な要因があるようですが、年8%での購読費の値上がりが起きている研究分野もあるらしいです。それに、予算削減の波にさらされている大学が対応できるはずがありません。インターネット時代になり、雑誌の流通費用は下がっているはずなのに、上昇は止まっていないことに疑問もあります。科学論文の出版も、複数のビジネスモデルが存在し、よくメールでどこどこの論文に投稿を勧めるようなのが入ってきますが、ほとんどの雑誌は、投稿時に投稿料を求められます(気をつけてください)。オープンアクセス型の雑誌も増えていますし、ある種フェアだとも思いますが、あれは投稿掲載料がしっかりと取られることで成り立つビジネスモデルです。論文数が業績になるので、どうしても論文化することを求められる(そして、それをお金である程度解決しようとしたりする場合もある)のですが、(ひと昔前の一流の研究者が良くおっしゃっていたように「そんなジャーナルに掲載すると、業績に傷がつくよ!」の意見のように)本当に重要なことは何なのかを見つめなおす時代が来ていることに、みんなで気づくことも必要なのかもしれません。これには、何を評価するのか?の評価の規準を変えないといけないかもしれませんが….(評価の規準のインパクトファクターIF自体も、その仕組みを利用して、雑誌の価値を上げる運動がされていることは、みんな承知していますので、まあ何を信じたら良いのやら???)。「IF=TVにおける視聴率」のような印象さえあります。UMINの研究登録のように、結果もそこに書けば、それで(他の人が)同じ研究をしなくても済むようなシステムをキチンと作れば、無駄な研究は減らせますし、俗に「しょうもない研究」と呼ばれる研究をしたら、ペナルティーが付くような厳しいシステムも近い将来に導入されるのが良いのかもしれません(昔、お酒の席ですが、〜なんてIFが”マイナス”〜点でしょう!と宣う先生もいらっしゃいました)。何か、(良い研究成果を発表して、世の中に貢献することよりも)論文に掲載すること自体や、先のビジネスにつながる特許申請などをすること自体が「目的」になっているようにも感じ取れ、人間とは難しい生き物だなあ〜と思います。でも、国や指導者が、そのように先導するので、価値観がそうなるのも納得できます。
 科学論文の出版社が一種の情報産業(マスコミと変わらないようなのもあるんじゃないかと勘繰ります)として台頭し、ビジネス・金儲けとしての一面を強く前面に出して来ているような印象です。これは、利用する方の責任もあると思います。学会なんかもおなじような傾向がありますが、一旦「利権(のような物)」が発生すると、それでやめられなくなるのはどこの世界も同じです。オリンピックが、どうもあまり美味しい利権ではなくなると、おそらくそれほど獲得競争がなくなりつつあるようですが、同じことがおそらく「科学」の世界にも訪れると予想します。賢く、先を読みながらなんでもやっていかないといけないと思います。(参照;日経新聞) ty


色々と思うこと
 最近(数ヶ月前くらいから)、『地政学』という用語の入った本がたくさん発刊されています。あまり、知らないことばだったので、何冊か関連する本を読んだりしました。すると、私のイメージでは、国家の行動や歴史的な流れを、地理的な条件から、理由付けしながら考える学問であるということがわかりました。科学でも、scientificに考えることが重要ですが、理論に基づいて考えることの重要性を考えるトレーニングとしては面白いと感じました。 ちなみに、ある本に書いてあった3つの原則を紹介しておきますと、
「国家の行動原理は生き残りである」
「隣国同志は対立する」
「敵の敵は味方」
この原則に従って、国は行動して、歴史が作られてくるようです。 人間関係にも当てはまりそうですが、その反対の行動をとれば、対立は避けられるとも考えられます。 

 私にとって、年間で最も重要案件の研究費の申請が、来週締め切りで、ドタバタしています。でも、常に心に余裕を持ちながら、進めることが重要です。あまりのめり込みすぎると、視野狭窄になりますし、入れこまないと良い仕事ができないかもしれません。いつも、「虫の目・鳥の目・魚の目」を持って、やっていくことを心がけています。 

 5月後半から7月末くらいまでは、本当に色々なところに出かけていく機会が多いです。色々な、医師や研究者・企業の方にお会いすることは、私にとって本当に勉強になります。どうしても、循環器に関連した分野とのつながりが大きくなるかもしれませんが、是非ある物事を広い視野・視座で捉えるようにして、切り口を変える工夫が、より発展性のある展開を望む場合には必要だと思っています。みなさんも、そういう見方をすることを試してみてください。 
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 映画で「ちょっと今から 仕事やめてくる」が放映されるようで宣伝しています。この原作は、かなり以前に読みましたが、なかなか面白かったです。その原作者は、北川恵海さんで、大阪出身の作家です。 他の作品に「ヒーローズ(株)」というのがあり、読み始めると面白くてやめられなくなった記憶があります。個人的には、こちらの方が好きですね(完全にライトノベルなのですが)。 先週に、「続・ヒーローズ(株)」が出版されているのを見つけて、買ったのですが、上記のような時間をとられる仕事があるので、一気には読めていません。(私は、ライトな本や真面目な本を2〜3冊くらいを同時進行で読んだりしてしまうので、こんなことになってしまいます。あまり良くないかもしれません。) この会社は、「ヒーローになりたい方のお手伝いをします!」というのが、売り文句の会社です。 上司の仕事は、この会社の仕事に近いかもしれませんが、中々思うようにはいきません。 もし、ストレスの溜まる状況の方がいらしたら、どれでも良いので読まれると、気分転換になり、元気が出ます。 ty


メールのC.C.? LINEは知らん スマホは持たない すべて個人の自由です
 メールでの仕事が増え、PCと向き合うことが仕事のかなりの部分を占めるようになってしまいました。正直、残念です。でも、仕方がないことも理解しています。 連絡もメールで「ホイ」と入り、それを理解していないと、非難される時代になってしまいました。
 ある本の中に、メールのC.C.をどう扱うかを議論して(というか、その著者の意見を書いて)いるのを見つけました。会社によっては、C.C.で上司に知らせることをルールにしている企業もあるようです。確かに、そのようなメールを時々見かけます。
To〜で送られるメールは、宛先が自分なので、手紙と同じく、それを読んで普通は返答すべき…なのは仕方ないですが、C.C.で送られるメールはどうでしょうか? 時間に余裕がある時は、読んで、場合によっては、求められていなくても(いや、実は求められているからC.C.で送られてきているのか?)返答してしまうかもしれません。 チェックマンの上司なら、これ(C.C.での送付)を要求する人もいるかもしれません。でも、個人的には時間に余裕がなければ、おそらく無視する….ことになります。 B.C.C.は使用に意味がある場合もあるように思いますが、これも個人的な意見です。 もし、C.C.を無視されて、イヤな思いをしている人がいるのなら、ちょっと考えた方が良いかもしれませんね。 世の中的に、新しいシステム・習慣というのは人によって、捉え方の常識が異なる場合が多いので、自分本意で考える(自分の常識を人に当てはめようとする)と、うまくいかないことも多いように感じます。ちなみに、私にC.C.で送られた分は、その時のメールの量によりますが、3分の1くらいは、読まずに消えているかもしれません(ごめんなさい)。 LINEが出てきて、スマホをずっと持っていることが当たり前になり、若い人の中では、この返事をしないと仲間はずれにされる…ようなことも聞いたことがあります。自分の常識や価値感を人に振りかざすのは、よくない現象かと個人的には思います。 ちなみに、私はスマホも持ってないし(敢えて持たないし)、LINEなんかするはずもありません。病棟医長をやめてから、携帯電話を携帯することもやめました(カバンの奥の方のどこかにあり、電池が切れてなければブルブル震えるかもしれませんが、まあ気付かないのは想像の通りです。携帯本体ですが、4年以上経過しても、まだ電池を1回充電したら1週間は持ちます。どれだけ、使ってないねん〜という感じでしょうか)。病院にいるときは、しっかりPHSは持っていますので、仕事に必要ならちゃんとしてますよ。
 C.C.に話しを戻すと、C.C.はするな! C.C.しても破棄する!と宣言する社長とかもいらっしゃるようです。まあ、話しは都合よく言えば良いので、部下を信じて任せている…という理論のようです。 まあ、それに賛同して、私もC.C.は捨てることにします(To〜のメールは当然読みます)。 細かなことは、気にせずに! そして、本当に大切なことは、言葉で伝える(報告する)方が良くはないですか? まあ、少し思ったので書いてみました。 ty


人・本・旅
 新年度が始まりました。よく、新人さんに読むことをオススメする本に「社会人1年目の教科書」という本があります。私は、この本を何度も読み返していますが、勉強になります。この本に書いてあることが実践できれば、社会人として最低限、非難されずにやっていけます。この本の著者は、岩瀬大輔さんで、現在のライフネット生命(ネット生命保険の先駆け的な会社)の社長さんです。この本を上梓した頃は、社長ではありませんでしたが、その頃の岩瀬さんの上司で社長が、出口治明さんという人で、この人も多くの本を出版されています。
 私は、(全てではないですが)この人の考え方が結構好きです。仕事の仕方や本を読むこと・考えることの重要性などを伝える本が多いですが、ファクトに基づき、それをしっかり捉えて、自ら勉強して、自分の頭で考えるクセをつけないといけない….ということを色々な例を提示しながら気づかせてくれます。
 例えば、「常識を捨てる能力」などと表現されていましたが、世間の常識に影響を受けないように判断することの重要性を述べられていました。世間的には「待機児童問題」は解決が難しいと捉えられており、現実的になかなか解決していません。彼はアメリカのように幼稚園から(もしくはもっと下の学年から)『義務教育に変えてしまえば良い』…と意見を述べられていました。確かに、今の日本で、小学校1年生で定員オーバーが理由で受け入れられないと言われる人は、1人もいないので、法律を変えて常識を変えてしまえば(投資が必要ですが、政府が本気でそういう努力をすれば)比較的早急に「待機児童」はなくなるはずです。「常識を捨て」て考え、「問題の原点」から考えるクセをつけることが重要だということです。この出口さんは、文系出身かと思いますが、かなり理系的な(科学者的な そしてシンプルな)考え方をされるので、私は合うのかもしれません。 この『原点から考える』というのは、研究では、かなり重要なアプローチの仕方だと思います。 また、出口さんは、「人・本・現場体験(旅行)」がリテラシーを鍛え、人を育てる…ような書き方もされていたと記憶しています。自分を成長させてくれる人と会うこと、読書すること、どの世界でも現場での体験(仕事ではないけれど、旅行での経験)をすることが成長のためには大切ということです。まあ、その通りかと私も思います。その機会を増やすことが、成長のために必要なので、増やす努力をしましょう。ty